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採用ミスマッチについて改めて考える

DeNA南場会長の講演内容と実際の採用現場の距離感

こんにちは、シャインです。

今日は社会人&大学生のためのベンチャーの祭典「Start Venture Festival 2016 Spring」の基調講演(2016年5月14日)で登壇したDeNA創業者南場智子氏の講演内容を紐解きながら、

  • 企業側の視点から、企業の成長に欠かすことのできない「人材調達」
  • これから就職しようとする人たち側の視点から、自分が身をおく場としての企業を選択するための判断軸

について考察します。

企業側の現状認識:仕事の仕方が変わってくる

仕事の仕方が大きく変わる。

  • 就社 → 専門性やスキル、実行力を請われてのプロジェクト組織

(実行力)世の中には2タイプしかいない

  • この人に任せれば絶対できるな。なんとかなるだろうな
  • この人に任せるとたぶんできないな

前者になっておく = 実力でプロジェクトに請われる力を養う

(シャイン考)
現状認識としては極めて正しいと思います。

重要なのは、これはベンチャー企業に限った事ではなくなってくる、と考えられることです。

実際DeNAも大きな会社ですし、大手IT企業でなくても新規事業や成長分野への素早い進出がどの企業にとっても必須になってくる状況で、既存の知識に頼っていては成し遂げられないものと考えるからです。

「教育ハンディキャップ」

日本の戦後経済成長時代に確立した「1つの正解を求めてしまう」教育システムの弊害

  • 既知の課題 = AIに取って替わられる
  • 残るのは「未知の真新しい課題」

すでにある「正解」を探す癖は、常識の枠を超えて事業を発展させる際に邪魔

→「教育ハンディキャップ」があるのだ、と意識して仕事に取り組む必要がある

(シャイン考)
日本の経済社会に求められる人材養成の要件と日本の学校教育システムが提供する人材養成の要件の乖離は非常に大きな社会問題だと思います。

アクティブ・ラーニングなど、ようやく大学から高校くらいまで浸透してきたところではありますが、日本社会に深く根ざしている価値観を根本から転換しない限り難しいところではあります。

自分の成長に寄与しそうなステージを選択する

  1. 純粋にコトに向かっているチーム=事業の成功や社会的問題の解決などの外に向かった目標に向かって組織全体が純粋に半端なく頑張っている環境
  2. 起承転結、目標単位で仕事を任せられ、1000本ノックをやらせてくれる環境
  3. 本当に「こいつすごいな、こいつを超えたいな」と思えるような人材がゴロゴロいる環境

に身をおくべき

(シャイン考)
おっしゃっていることはとてもよく理解できます。

しかしここには大きな(解決できるかどうかわからない)問題があります。それは、学生側から見て、会社がこんな経営ができているかどうかって、果たして判別できるのか?ということです。

学生側の手に入れられる情報は、採用サイト/会社説明会での情報やOB訪問による断片的な情報となり、会社側がどのような文化やスタンスで運営され、かつ、中にいる構成員(社員、アルバイト、派遣、契約社員など)がどのような価値観で働いているかについてはほとんど分からないのが実情です。(これは夏休みのインターンを少しやってもあまり変わらないと思いますし、CEOやファウンダーが書いた本を読んでも構成員が本当にどう考えているのかは分かりません。)

このような会社側と学生側の「情報の非対称性」が大きいと、学生は少ない情報を基に判断せざるをえず、結果的に「採用のミスマッチ」が発生する大きな原因になっている現実があります。

(商売におけるマッチングビジネス(BtoBtoCなど)の場合、このような「情報の非対称性」が大きければ大きいほどマッチングビジネス運営会社に大きな利益をもたらします。リクルートや楽天が大きくなった理由はここにあります。)

「成長のパラドクス」

入社したら「成長のパラドクス」があるので注意

  • 入社前は「成長できる場所を探せ」
  • 入社後は「成長を少し忘れましょう」=自分の成長に意識を集中していると成長が遅れてしまう
  • 自分でなく「こと」に向かって没入する。この没入が人を成長させる。(プロジェクトの目標を達成するために自分でできないことがあったら「自力でできなきゃだめだ」と踏ん張るより、できる人を引っ張って来て助けてもらう。恥をさらして補ってもらって、とにかく目標達成に没入する。)

(シャイン考)
極めて正しいと思います。

私も楽天時代に新卒教育を担当していて、自身を「意識高い系」と思っている新卒社員ほど「成長したいんです」という発言をしているのを聞いていました。

しかし、本当に伸びる子たちというのは、南場氏が指摘している通り、自身の成長よりも、仕事の出来る先輩社員のようになるにはどうしたらいいのか、を学習し考えて工夫している子たちでした。

ここでの問題は、前の指摘と同様、入社前の学生側から見て、会社が入社後、研修やOJTなどでこんな指導をきちんとしてくれるか、入社前に判別できるのか?ということです。
出来る先輩が周りにどのような密度で存在するか、がその会社の価値を決めると思うのですが、それは外からはほとんど分からないですね。会社によっては会社案内に出てくる人が必ずしもエース級というわけでもないですし。

就職は自分が選択するもの。他人が評価するものではない。

  • 偏差値的に自分が行ける大学のなかで、マックス難しい大学に挑戦してきたんじゃないの? 社会で広く共有されている評価の軸にかなり影響されて生きてきませんでしたか?日本の教育を受けていればそれが自然です。そうなるのは君たちの責任ではない。
  • だけど、職業選択においては親が喜ぶものでもない。社会が認めてくれることとは、残念ながら関係ない。→ 初めて本当に自分の選択をしてほしい
  • 社会がみんな「この会社は安定している」と認めている会社が今一番不安定ですから。かなりのパラドックス
  • 大事なこと=自分がヒリヒリするほど高い目標を掲げて頑張るなかで、なにが起こっても「あいつならできる」と言われ、プロジェクトに呼ばれるひとかどの人材になれるかどうか。なるためには夢中になれる環境が必要。

(シャイン考)

新卒時の職業選択(会社選択)は本当に難しいと思います。

まず「情報の非対称性」が大きいこと。次に人の性格によって成長性を重視すべきか安定性を重視すべきかが異なること。

私も楽天時代に新卒全員に「なぜ最初に入る会社として楽天を選んだか」という問いをしていましたが、1/3は自分の性格に合ってないのに入社していました。

一方、私自身は新卒でJR東海に入社しましたが、新卒で大企業に入ってよかったと思うことは多いです。

会社を「仕組み」として理解することが出来ましたし、その気になれば色々な部署の人たちとコラボレーションすることも出来ました。海外も行かせてもらえましたし。

ただ、その部署の機能や役割を果たす以上のことはなかなかやらせてもらえないし、それが出来るまで(昇進するまで)10年くらいかかるのも事実で、そんな時間軸で仕事をやっていては一流になることは難しいとも思います。

まとめ

南場氏がDeNAをどのような思いで育ててきたか、ということがよく分かるプレゼンテーションです。共感するところがとても多く、私もシャインという会社をこういう会社に育っていきたいなと思いました。

しかしながら一方で企業と学生の間の「情報の非対称性」が大きすぎるので、大多数の学生にとって「社会に出た後」を想像することが非常に困難であるという現実は未だ解決されていないなという思いも強くしました。

シャインの思い

シャインは、採用ミスマッチを究極的にゼロにすることをミッションとして掲げています。

その方法はまさに「情報の非対称性を解消すること」にほかなりません。

楽天やサイバーエージェントが参加する経済団体「新経済連盟」においても、色々な政策提言(下記リンク)をしていますが、就職・採用活動に関する提言も行っています。

この中でシャインが共感するのは「ダイレクト・リクルーティング」です。堀江貴文氏もライブドア時代、採用マッチングサービスは利用しなかったとおっしゃっていましたが、「情報の非対称性」を企業側が積極的に解消するようにする必要があります。

シャインは今後とも採用者と被採用者の架け橋となれるよう精進していきます。ご期待ください。

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